生活保護受給者の葬祭費等は 保護費から支給されますか?

Q01 58歳の実姉が公営団地の一室で孤独死しました。両親を早くに亡くした私たちは、支え合い生きてきましたが、私が結婚した2年後姉は統合失調症にかかり、生活保護を受給し、公営団地に入居しました。そのとき私の夫が身元保証人になりました。その後は、住まいも離れていることもあり、1ヵ月に1度会い、1週間に1度くらいの電話でのやり取りをしていました。そんな姉が死後1週間ぐらいたってから部屋で見つかり、夫に連絡が入りました。その後、葬儀を簡単に済ませ、部屋のハウスクリーニング、部屋の明け渡しと続きました。
私の夫の会社も景気が良くないようで、経済的には夫婦の生活でいっぱいなのですが、葬儀費用、ハウスクリーニング(死後約1週間で腐敗臭があり室内の荷物の撤去等)、部屋の畳等の改修費用(生活保護受給者ということで入居時の敷金は免除されていました)がかかります。この経費は、生活保護費から支給されるのでしょうか。それとも身元保証人の夫が負担しなくてはならないのでしょうか? 教えていただけますでしょうか。

A01 実姉のご逝去、身辺の整理など、さぞ心身ともにご苦労されたことと拝察いたします。
ご質問についてですが、生活保護の扶助に葬祭扶助があります。葬祭扶助は、①被保護者が死亡した場合において、その者の葬祭を行う扶養義務者がいないとき②死者に対してその葬祭を行う扶養義務者がいない場合において、その遺留した金品で、葬祭を行うに必要な費用を満たすことができないときと規定されています。
今回のケースでは、実姉さんの慰留金を葬祭費に充当し、不足した額を扶養義務者の負担のままとするか、生活保護から支給するかを生活保護の担当課が決めることになります。
ハウスクリーニング等の費用については、生活保護からの支給はないため身元保証人の負担になると思われます。その他のことも含めて生活保護のケースワーカーと一度お話しされることをお勧めいたします。
最後に、近年、単身生活者の孤独死の問題が報道等でも話題になっています。私たちも経験したり、耳にしたりする機会が多くなり社会問題化していると実感しています。
地域のコミュニティの繋がりや制度が充実することで、孤独な最期を未然に防ぐことができるような優しく繋がりのある社会になればと思います。

特定医療法人 社団 相和会 中村病院
地域医療連携課 山口 祐二

NOVA出版刊、―こころを考え、精神科医療を身近にする情報誌―季刊「あしたへ」2015年夏号より